ハンガリーの民俗楽器ツィンバロン編⑥

ヘルシンキでの演奏会デビュー(?)のあと、フランスのパリでも演奏する機会がありました。

またも二人のツィンバロン奏者が必要ということで、マールタに連れて行かれました。

演奏会はフランスのパリであるのですが、共演する「アンサンブルモダン」の本拠地がドイツなのでまずドイツへ行ってリハーサル。

今回、スペシャルな演奏家のマールタは高級ホテル泊、私はというとビジネスホテル泊というある意味当然な扱いだったのですが、場所が近かったとはいえ、マールタと離ればなれでなんとも不安でした。

しかもリハーサル後、マールタと別れてひとり路面電車に乗ってホテルへ帰る途中、乗客がどんどん降りて行き、気がつけば私ひとり。しかも路面電車は車庫へ。途中で何かアナウンスがあったのは、この電車が回送電車だと知らせるアナウンスだったらしい。

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「ヨーロッパでは交通手段として路面電車が大活躍」

慌てて運転士のところに行き、何をどう説明したのか覚えていませんが、優しい女性の運転士さんが「そのホテルに行くには地下鉄に乗って、○○○で降りればすぐ」だというようなことを教えてくれて、いま思い返すとよくホテルまで戻れたなあという感じです。あわやドイツで迷子になるところでした。

さすがにぐったり疲れてその夜はすぐ寝てしまい、翌朝、朝食を取ろうと寝ぼけまなこで階下の食堂へ降りて行ってびっくり!!

びしっっ!とスーツ姿で決めたカッコいいビジネスマンがいっぱいで、一気に目が覚めました。

ものすごい違和感の中、ひとりでパンを食べながら「あ〜、そっかー、ここはビジネスホテルだったっけ。ジーパンでなくて良かった〜」としょうもないことを思ったことを、はっきり覚えています。

そして「アンサンブルモダン」のメンバーと一緒に飛行機に乗ってパリへ。

パリでの演奏会場は「オペラ・コミック」

パリに3つあるオペラ座のうち、主に演劇が上演されることが多いというこじんまりしたホールということですが、中は円形状にバルコニーが取り囲み、これぞヨーロッパという雰囲気でした。

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今回、演奏の方はなんとか無事にこなしました。

思いがけずプロの演奏家と一緒に舞台に立つという経験をさせてもらって感じたことは、世界で活躍するマールタは演奏家として超一流だなあということ。

というより現代曲はホントに難しい。あと100回はリハーサルしたかったです・・・

ここパリでのコンサートが、帰国後、日本でのコンサート出演につながるのですがその話はまた。

これでツィンバロン編はひとまず終了です。

次回は別の民俗楽器、その音色から「悪魔の楽器」とも呼ばれるテケルー編です。

 

 

 

 

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