絵本を使って

生徒さんが新しい課題の曲をレッスンで弾いています。それを聞きながら心の中で「うんうん、指の形も綺麗に整っているし、付点二分音符の長さもちゃんと合っているし、いいぞいいぞ。。。。。おっと!あ〜、残念!」と思うことがあります。

残念なこととは、フレーズを把握しているか、していないか?ということ。

フレーズとはメロディーの一区切りのことで、楽譜にはスラーが書いてあることが多いです。そしてスラーとスラーの間は、休符が書いてなくても、息継ぎをするように手首をスッと柔らかく上げて弾きます。

このフレーズや息継ぎを実感してもらうために、絵本を使って説明します。

「ふたつの読み方で読んでみるから、どちらがいいか聞いていてね」と言い、「大きなかぶ」や「ぐりとぐら」などの絵本を読みます。

一回目は句読点を無視した棒読み、2回目は句読点を意識した読み方で読みますが、フレーズとフレーズの間の息継ぎが、文章の句読点にあたるということが、これで理解してもらえるようです。わざとたどたどしく読んだり、無表情で読んだり、流れるようにそして表情をつけて読んだり。。。を聞き比べてもらうこともあります。

 

シーケンスとシーケンスの繋ぎ目は、ページをめくって大きく場面が変わるところだよ、と説明します。

これも実際に「どっちがいいと思う?」と、生徒さんに考えてもらいます。

最初は普通にただページをめくる読み方、次は何かしらを予感させるようにページをめくるやり方(ページをめくるとそこに大きなかぶが現れたり、美味しそうなホットケーキが現れたり。。。と世界が変わることを感じてもらいます)を比べて、「さぁ、どっちのページのめくり方がワクワクする?」と一緒に考えます。そのワクワク感をシーケンスの繋ぎ目で表現出来るかな?と色々試してみます。呼吸の深さだったり、腕の脱力具合だったり、それは簡単なことではありませんが、その分、ピアノで思い通りに表現出来たときは喜びが大きいですね。

自分のイメージを音楽で表現することは難しいことですが、それを視覚的に補うために絵本がとても役に立ちます。