ハンガリーのピアノ教本⑤
〜前回からの続きです〜
ショックを受けたと同時に、今まで自分のピアノに足りなかったものが見つかったような気がして、カティ先生に「じゃあ、2番はこう弾けばいいの?3番は?」と次から次へと矢継ぎ早に弾き、気がついたら二時間以上があっという間に過ぎていました。
丁寧に一曲一曲ずつ教えてくれたカティ先生も少し疲れたとみえて「ヨーコ、今日はここまでにしましょう」とやんわり言われてしまいました(笑
ミクロコスモスは全6巻153曲あり、最後の方はかなり難しくなりますが、打楽器的にピアノを打ち鳴らすダイナミックな第146番はカッコよくて、特に私のお気に入りです。
「第146番 オスティナート」
3巻くらいまでなら、小学生の子供の教材として使えそうな面白い曲が何曲もありますし、実験的で斬新な曲は大人が弾いても新鮮で楽しい発見があると思います。
何よりピアノは打楽器なんだということを改めて認識出来るとともに、その打楽器でなめらかに歌うように奏でる難しさをバルトークのミクロコスモスで知ることが出来ました。
日本語訳された大変詳しいミクロコスモスの解説書が出版されています。この本はおすすめです。
「バルトーク ミクロコスモス 演奏と解釈」 全音楽譜出版社
ある日、大人の生徒さんがこんなことをおっしゃいました。
「先生、初音ミクがバルトークのミクロコスモスを歌っているのご存知ですか?」
「初音ミク? 初音ミクって、あのボカロですよね???」
〜つづく〜
〜中川ピアノ教室〜
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