「ピアノのムシ」
今年最後のレッスンにいらしたAさんが、おすすめのコミックを貸して下さいました。
タイトルは「ピアノのムシ」(作:荒川三喜夫)
つい先日最終巻が出たばかりの「ピアノの森」という天才ピアニストが主人公のコミックもおすすめですが、こちらはなんとピアノ調律師が主人公の、ある意味とてもマニアックな世界のコミックです。
さっそく読み始めたら、面白くて読むのが止まらなくなってしまいました。電子ピアノが主流となってしまった今、あえて生のピアノの音にこだわる感覚的な内容は考えさせられる内容です。
もうひとつ「羊と鋼の森」(作:宮下奈都)という、ピアノ調律の世界を描いた小説も今、とても気になっています。ピアノの内部を覗くとわかるのですが、ピアノの弦は鋼で出来ており、その弦を叩くハンマーはフェルト製です。「羊と鋼の森」というタイトルは、そこからきているようです。これも読んでみなくては・・・
ピアノは本当に複雑な構造をした、音の鳴る繊細な「機械」です。温度変化や湿度変化に敏感なので定期的なメンテナンスは必須であり、専門の知識を持った調律師さんがいないと困ってしまいます。そのわりには、調律というその仕事内容についてはほとんど知られていません。というか私もほとんどおまかせ状態なのをちょっと反省。
偶然というべきか必然というべきか、今、ピアピットさんでオーバーホール中(生徒さんには、ピアノの病院に入院中と言ってあります)の私のグランドピアノも、今、弦が全部下りたところらしいです(200本以上ある鋼鉄の弦をフレームから取り外した状態)
「ピアノのムシ」を読んだら、ピアピットさんに見学に行くのがますます楽しみになりました。
ピアピットさんのHPはこちら・・・ピアノ工房ピアピット