指番号の覚え方
ピアノの楽譜を読むための最低限の知識として、音符とリズムと指の番号について学ぶことが不可欠です。
この三項目はレッスンに通っているうちにいつのまにか自然に覚えるものではなく、ドリルやカードなどを使用してゲーム感覚で小さな生徒さんでも飽きないように、でも確実に覚えるように指導しています。また、ひらがなや漢字練習をするのと同じように、定着するまである程度の繰り返し練習も必要です。
ところで、音符やリズムについては色々な方法を使って覚えるように工夫していますが、指の番号については覚えるのに個人差があるように感じます。
楽譜の音符のそばに書かれている1から5までの小さな数字は、各指の番号を表しています。1は親指、2は人差し指というわけですが、左手の5の指と1の指を勘違いする生徒さんが少なくありません。なので、こんなミニゲームを考えてみました。
用意する物は、音符カードとウノのカードとデスクベルです。(100円ショップで売っている卓上ベルでも、よりゲームっぽくなっていいと思います)
初心者はまず左手と右手の区別から。ト音記号とへ音記号のカードを10枚ほどシャッフルし、一枚ずつ先生がカードを出します。出したカードがト音記号なら右手で赤いベルをタッチ。へ音記号が出たら左手で青いベルをタッチ。右手か左手か一瞬の判断力と集中力をつけるための単純なゲームですが、意外と生徒さんたちは喜んで取り組んでくれます。
次のレベルは、ウノのカードを使います。1から5までの赤いカードと青いカードを用意します。まずは赤いカードを使って右手だけの練習をします。1が出たら親指(1の指)一本でベルをタッチ、3が出たら中指(3の指)でタッチします。青いカードを使って左手だけも練習したら、赤と青のカードをシャッフルしてトライ!
一瞬で右手か左手か、さらに5本のうちのどの指なのかを判断しなくてはなりません。
まだ小さな生徒さんは、「左手の4の指はどれ?」と聞いても、「うーんと、えーと、これ?」といった感じですが、もう二年近くレッスンに通っているのに指番号(特に左手)が一瞬でわからないようでは困ります(家での練習量に関係するのか、それとも指番号があやふやだから家での練習もはかどらないのか?たぶん両方かもしれません)
というわけで、この冬は集中して指番号をしっかり覚えてしまいたいと思います。このミニゲームですが、短い時間にとても集中するので、レッスン中の気分転換にもなります。お試し下さい。
【追記】
赤いベルは右手、青いベルは左手と定着したので、楽譜に書き込む指使いの番号も、右手は赤ペン、左手は青ペンを使ってみたら生徒さんの反応がぐんと良くなりました。番号を楽譜に書き込むペンも消せるボールペン「フリクション」を使うと、覚えたらこすってさっと消せるので楽譜がすっきりして便利です。ほんのちょっとの工夫で生徒さんの理解を助けることが出来ると「やった!」という感じです(笑
【追記2】
番号の違う赤と青のカードを二枚同時に出すと、さらに難しくなりますが、生徒さんたちには好評のゲームです。アイディア次第で、基礎練習も楽しくなりますね。