ハンガリーの民俗楽器テケルー編②
テケルーの初レッスン、記念すべき第一音は恐るべき雑音でした。その音量も予想を越えてハンパありません。「悪魔の楽器」と揶揄されるのも致し方ないと納得。
「まずは、調律からだ」とパールが笑いながら言いました(MY楽器の「調律」・・・これもピアノ弾きの憧れです)
テケルーには持続低音用の弦と、旋律用の弦、そして特徴的なリズム用の弦の3本が楽器の内部に張られています。
これを「ラ」と「ミ」、または「シ(フラット)」「ファ」の完全5度に調律します。
木のつまみを微妙に調節して、弦の音程を整えます。
つまみをひねり、3本の弦の音程を合わせ「これくらいでまあいいかな」と思うとパールの「Hamis!」(音程悪い!)のひとことでやり直し。
なんとか調律し演奏準備OK。
パールの弾く民謡を耳で覚えて真似します。楽譜なんてありません。なので忘れないうちに急いで五線紙に書き留めようとしたら「だめだめ。聞いて覚えるんだ」と言われ、家に帰ってからこっそり楽譜にしました。
楽器に小さな木の鍵盤が並んでいるのですが、鍵盤の並びはピアノとまったく同じなのですぐに弾けるようになりました。
ハンガリーの地方ごとの民謡をメドレーで合奏するのですが、慣れてくると装飾音符でバリーエーションをつけるのが楽しくてたまりませんでした。
〜つづく〜
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