古典ピアノの音色を聴いてきました。

穏やかな良いお天気の日曜日、音楽好きな友人ふたりと久しぶりに都内へ出掛けました。

用事のメインはピアニスト藤井風さんのピアノLIVEだったのですが、せっかく都内へ出掛けるのならもう一ヶ所どこかへ寄ろうと、以前から興味のあった民音音楽博物館へ行ってきました。

貴重すぎて心臓がバクバクしてしまいそうな古典ピアノがずらりと10台ほど並び、一台一台について解説があり、さらに目の前で実際に演奏して下さるのでその音色を聴くことが出来る(つまりバッハやモーツァルト、ベートーヴェンが聴いた音色と同じ音を聴くことが出来るというわけですね)というピアノ愛好家にとっては夢のような博物館です。

(画像はお借りしました)

豪華な装飾がついた400年前にイタリアで制作されたと言われるチェンバロや、モーツァルトが愛用したピアノと同じ型であるアントン・ワルター製のピアノ(演奏可能な状態で保存されているのは世界にたった四台でそのうちの一台!)で、解説の女性の方が演奏してくださったのですが、その儚い音色にため息が出ました。現代のピアノのタッチで弾いてしまったら楽器が一瞬で壊れてしまいそうな繊細さです。

モーツァルトの時代のピアノにはペダルが5本ついておりトルコマーチに合わせてそのペダルを踏むと思わず笑顔になってしまうような仕掛けがあったり、ベートーヴェンの愛弟子であったバルバラ令嬢が所有していたというヨハン・フリッツ製作のピアノは、バルバラ嬢のお宅までレッスンに通ったベートーヴェン自身が、そのピアノでバルバラ嬢に模範演奏をしてみせたかもしれませんという解説に想像が膨らみました。ベートーヴェンというと力強いタッチを要求されるイメージがありますが、実際に音色を聴いてみると現代のピアノから比べるとまだまだ優しい音色だったのが意外でした。

ショパンが愛用したピアノと同じメーカーのプレイエルとエラールという楽器になると音色に華やかさがぐっと増してきました。少人数で音楽を楽しむサロンコンサートから、ホールコンサートに時代が変わったことでピアノもがっしりとした造りになり音量もアップしたということです。

これだけの貴重なピアノが一堂に並んでいることだけでも信じられないのに、実際にその音色を聴くことが出来るこの博物館はピアノ好きにはたまらない場所でした。

素敵な場所を見つけて教えてくれたMさん、ありがとうございました!

民音音楽博物館のHPはこちらです →