ユニゾンの弊害

ピアノ初心者の生徒さんの教材曲として、ドレミファソの五音域で弾ける曲を使用します。

例えば、「ちょうちょ」「こいぬのマーチ」「メリーさんのひつじ」「せいじゃのこうしん」などなど。

ピアノは右手も左手も自由に動かせないと困りますので、まずは利き手の右手で弾けるようになったら、左手でも同じように弾けるように練習してもらいます。そして次にユニゾン(両手一緒に)で練習し、上手に弾けるようになったら先生の伴奏と合わせて連弾を楽しんだりします。ユニゾンでメロディーパートを弾くと音的にもボリュームが出て、演奏の満足感を味わえます。

が、このあとに問題が起こる生徒さんが案外多いのです。

右手の親指は「1の指」といいますが、左右一緒に弾くユニゾンに慣れてしまうと左手の小指を「1の指」と勘違いして認識してしまうのです(ちなみに小指は「5の指」です)

ピアノを弾くということは、五線に書かれた音符と左右の指番号を一瞬で一致させて、鍵盤にその指をさっと置けるようにならなければ話になりません。

進度がスローペースの生徒さんは特に指番号を勘違いして覚えてしまう傾向があります。

かといって、右手がメロディー・左手が伴奏・・・の形はもっと難易度が高いので無理。

初心者のピアノ指導法、まだまだ考える点がありそうです。

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