ハンガリーと日本のピアノレッスンの違い①
日本では、個人でピアノ教室を開いている先生のお宅にレッスンに通う、または企業が経営する音楽教室に通うといったパターンがほとんどだと思います。習い始める年齢もさまざまですよね。
それに対してハンガリーは、さて、どこから説明したらいいか悩むくらい日本とはレッスン事情が全く異なります。
まずピアノのレッスンは、個人の先生のお宅でも街の音楽教室でもなく、放課後の小学校で行われています、しかも週2回レッスンがあります・・・と言ったら驚かれるでしょうか。
また、ピアノのレッスンに通うことが許されるのは基本的に小学2年生になってからです。(その理由は、大人仕様のピアノを子供の指で弾くのは身体的に無理があるという考えと、楽器の演奏云々・・・の前に身につけておきたい音楽的要素があるからです)
それぞれの地区に何校かの小学校があり、ピアノを習っている子供たちは放課後の教室にレッスンバックを持ってやってきます。
が、さらに驚くべきことは普通の小学校とは別に「音楽小学校」という小学校が各地区にあるのです。
音楽小学校とはその名のとおり、「毎日」「音楽」の授業が必ずあるという私から見たらうらやましくてたまらない小学校なのです。
なぜ、そのような小学校があるかというと、世界的に有名なハンガリーの音楽教育「コダーイ・メソード」について語ることになるので、これについてはまた後日。
普通の小学校でも、放課後にソルフェージュのレッスンがある学校があり、たくさんの子供たちが通っていました(私も子供たちに紛れて、一年間見学に通わせてもらいました)
ソルフェージュとはフランス語で、音楽の土台となる楽譜の読み方やリズムの取り方、楽曲の構成などを学ぶことを指しますが、最低でも一年間はこのソルフェージュクラスに通い、音楽の基礎を身につけていることがハンガリーでは楽器を習う前提条件なのでした。
そのソルフェージュの教材は、もちろんハンガリーの「わらべうた」です。
〜つづく〜
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