より音楽的な演奏を目指して

楽譜は「作曲家からの手紙」とも言われます。この曲をこう弾いてほしい。。。という作曲家の想いを自分なりに解釈して表現することが「演奏」です。

楽譜に書かれた音符を、正しくリズム通りに弾くだけでは音楽的にはまだ未完成です。

より表現力の高い演奏にするために、音符以外の記号に注目すると良いですね。音符に気を取られ、記号や用語にまで意識が向かないようでは、まだ弾き込みが足りません。

最近、ドイツ在住の日本人オペラ歌手の方のYouTube動画で興味深いお話が印象に残りました。

例えば「I love you」という言葉、この言葉の意味を直訳された知識として知っているだけでは、気持ちを伝えるのには不充分ですよ、というお話でした。

「I」を強調するのか、「love」を強調するのか、「you」を強調するのか、どの単語を強調する(気持ちを盛り上げる)かによって表現したい意味合いは全く異なるというのですが、とても腑に落ちました。

ピアノの楽譜にも、「ここは強調したい、盛り上げたい部分」という箇所があります。そのヒントをくれるのが、クレッシェンドだったり、アクセント記号、テヌート記号だったりします。

生徒さんの前で、音符をただリズム通りに並べた単調な演奏と、音楽記号を意識して気持ちを込めて弾いた演奏を聴き比べてもらうと、その演奏効果の違いがわかるようです。

違いがわかれば、一歩前進です。

より音楽的な演奏を目指して、日々のレッスンは続きます(^^)

 

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