これは何でしょう?(ヒント:ピアノの音を出す大事な部品です)

「先生、これなあに?」

テーブルに置いておいたあるモノに興味を持った生徒さんに、ここで早速クイズです(^^)

「これはピアノの部品です。ピアノの中にこれと同じ部品が88個使われています。探してみて下さい」

「え〜!?88個?どこだろ〜??」

グランドピアノの譜面台を外し、ピアノの内部が見えるようにしてあげると、中を覗き込んで「あ!あった!」

この部品はピアノの音を出す大事な部品で、羊毛フェルトで出来たハンマーです。

鍵盤を押すと、シーソーの原理でこのハンマーが下から上へ動き、弦を叩いて音が鳴る仕組みになっています。

当然、弦の上に乗っかっている黒いダンパーの動きにも気がつきます。ダンパーと大きな関係があるのはペダルですね。

弦の上に一枚に剥いだティッシュを乗せて、ペダルを踏んだ状態で音を出し弦の振動を目視したり、

音が減衰していくのを最後までじっくりと聴いてみたり、

倍音(どうして鳴るのかとても不思議なようで、お化けの音と言う生徒さんが多いですね^^;)を鳴らして遊んでみたり、

グランドピアノの音の出る仕組みと音の豊かさの秘密を少しでも知ってもらえるといいなぁと思います。

YAMAHAのHPに面白い実験が載っていました。

ハンマーの羊毛の部分を発泡ウレタンや段ボールなどに変えてその音色の違いを比べた実験なのですが、やはり羊毛の響きが一番という結果になりました。

現代のピアノの形になるまでに何百年もかかっていますが、その間、より良い音の響きを求めて楽器の改良をしてきて下さった楽器職人さんに感謝です。