♪ おてらのおしょうさん

体験レッスンや入会したばかりの生徒さんと仲良くなるには、わらべうたの手遊びをいっしょにするのがいちばんです。

はずかしくてお母さんからはなれられない子どもさんに、「好きなお手玉選んでいいよ」と誘い、「おてらのおしょうさんのうた、知ってる?」と聞くとたいてい「うん」とうなずいてくれます。

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お手玉を左右にキャッチボールしたり、お互いの手のひらに渡しながら歌うと、なんとなく緊張がほぐれてくるのがわかります。

 

ところでこの「おてらのおしょうさん」ですが、私の子どもの頃はつぎのように歌っていました。

♪ おてらのおしょうさんが かぼちゃのたねを まきました

めがでて ふくらんで はながさいたら じゃんけんぽん!

 

先日、入会した年中さんの女の子が歌ってくれたのはこちら ↓

♪ おてらのおしょうさんが かぼちゃの たねを まきました

めがでて ふくらんで はながさいたらかれちゃって にんぽうつかって そらとんで

とうきょうタワーにぶつかって きゅうきゅうしゃではこばれて

ミラクルミラクル じゃんけんぽん!

 

たぶん、地域や年代によってもっとバリエーションがあるのではと思います。

 

この「♪おてらのおしょうさん」、実は初期のソルフェージュ教材として大活躍する一曲でもあります。

まずは、お手玉を互いの手の平に置きながら歌うことで、拍感をいっしょに共有するこどができます。力を抜いたリズミカルな腕の動きを養うこともできます。

次に、「ド」と「レ」の二音だけで出来ているので、初歩の音程の聞き取りの練習にもなります。

二つ並べたコップの片方に水を注ぎ、「ド」と「レ」にしてたたいて演奏してみせると、どの子も大喜びでやりたがります。

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リズムのモチーフもいろいろ含まれているので、リズム譜を作る練習にも使えます。

出だしは四分音符だけですが(しかも「たねを」の部分だけ三拍子!)、「ふくらんで」の「ふく」の部分や、「はなが」の「なが」の部分は八分音符ですし、「つかって」「タワーに」はシンコペーションです。

 

入会したばかりの小さな生徒さんのピアノへの導入に、黒鍵のcisに左手の2の指、disに右手の2の指を置いて「おてらのおしょうさん」を弾くこともしますが、この時点で「歌ってるように聞こえるかな?」と注意を促し、鍵盤から鍵盤へ移るときは腕の力を抜いて慎重に「レガート」でなめらかに弾くと歌っているように聞こえることに気付いてもらいます。

たった二音のメロディーですが、なめらかに歌うように弾くのは簡単そうで実はとても難しいのですが、導入期から「歌うように弾く」ということを大切にしたいと思っています。

 

「♪おてらのおしょうさん」万能教材です!

 

 

 

 

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